学校法人タイケン学園

日本ウェルネススポーツ大学 スポーツメディア論研究室
日本ウェルネススポーツ専門学校 スポーツマネジメントゼミ

新着情報||学校法人タイケン学園 日本ウェルネススポーツ専門学校

2011.09.18

柴岡信一郎講師 日本映像学会研究発表会で研究発表

「東京クロストーク2011」
主催:日本映像学会クロスメディア研究会
会場:キッドアイラックアートホール
   http://www.kidailack.co.jp/ (京王線明大前駅から徒歩1分)
会期:2011年9月13日~18日

スポーツマネジメントゼミの柴岡信一郎講師が、日本映像学会研究発表会「東京クロストーク2011」に参加しました。
「東京クロストーク2011」は日本映像学会クロスメディア研究会が主催する映像展、研究発表大会です。
柴岡信一郎講師は、ルポルタージュ作品の発表と、口頭発表を行いました。


映像作品・研究発表の概要
「近代産業遺産・足尾銅山の映像記録」
今回の作品は栃木県にあった足尾銅山の現在の様子の映像記録です。
足尾銅山は日本一の銅産出量を誇った銅山であり、近代産業の発展に大きく貢献しました。一方、銅山による煙害で山は荒廃し緑を失い、川は汚染された過去があります。
足尾の街は過疎化が進む山深い地区ですが、かつては長屋、浴場、学校、病院が立ち並び、人々がひしめき合う生活空間が存在しました。それは現在でも、建造物跡や観光施設、山々の風景、治山事業等によって偲ばれます。
現在、足尾では煙害で草木が生えなくなったハゲ山への植樹活動や鉱山施設での観光事業が行われています。一方で、日本の近代化に貢献した“光と影”の遺産を保存し、町全体をエコミュージアムとする構想もあります。
ここで矛盾が起こります。負の遺産であるハゲ山が、植樹活動により緑生い茂る山になると“遺産”ではなくなってしまうのです。遺産を残すことで天然のミュージアムとなります。過去を踏まえつつも、残す所は残す必要があるでしょうか。
2011年は東日本大震災によってエネルギー政策が抜本的に見直されることとなりました。足尾も銅生産により19~20世紀の日本のエネルギー政策を支えた一方で、日本初の公害を引き起こしました。近代産業遺産の“光と影”の映像記録が、人間と自然の調和に役立つことを願っています。本記録がその一旦を担えれば幸いです。